
役所広司さんが、映画「ガマの油」(6月6日公開)で初監督としてデビューします。
映画は、役所さん演じる拓郎が、自宅のコンピューター画面に向かって、頭をかきむしっているシーンから始まります。
「2億儲かった。どんなもんじゃい!」と。拓郎は個人投資家のデイトレーダーで、株を一日中取り仕切り「何億円も稼ぐ」と自称する男役です。
役所さんは「僕等の人生、ゲーム感覚の人生で、そんなダメな大人を登場させる事で、お金では買えない大切なもの、本当に豊かってなんだろう?と考えてみたかったんです」と語っています。
主人公の拓郎が生き方を見直すキッカケは、少年院から出所する幼なじみのサブローを迎えに行く途中の事故で1人息子を亡くしたことがキッカケで、「人間の生命がずっと先祖からつながっているという中で 描く事で、悲しさを突き抜けるくらいの生命力、エネルギーを感じてもらえれば」と。
ガマの油売りを登場させたのは「僕が初めて死と云うものを感じたのは、幼い頃の記憶で、家の中に有った仏壇でした。その仏壇を大事にしろ、先祖を大事にしろと教えてくれたのが、ガマの油売りだったんです」。
俳優をやっている限りは、判らなかった、特に「ビックリした!!」事は、撮影後の仕上げ作業で、「まさに職人芸」と目を見張ったのは、音を調整し、効果音を入れる作業です。「いろんな音がミックスして入っているのを省いたり、強調したり。俳優のセリフのレベルもいじりますしね。きちんと仕上げをして貰って、随分助けて貰っているんだなァ、実力だけと思ったら大間違い(笑い声)。最終的に音楽が入って、画面がパァーと命が宿ってくる感じがします」。
今回、初めて監督をしたからだけでなく、日本映画界を見る視線も、温かく、厳しい。「1人の俳優としても、いろんな個性の映画がもっと出て来ればいいと思います。個性が、もっとゴツゴツした映画界に成って欲しいですね」と語られていました。